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「ザ・ハウス・オブ・トヨタ ― 自動車王 豊田一族の百五十年 上」(文春文庫)

ザ・ハウス・オブ・トヨタ ― 自動車王 豊田一族の百五十年 上

ザ・ハウス・オブ・トヨタ ― 自動車王 豊田一族の百五十年 上

■ 表紙コピー
新社長・豊田章男のルーツ
世界同時不況の只中、14年ぶりの創業家回帰を決めたトヨタ。
その狙いは、同社に脈打つ「遺伝子」を探ることで見えてくる――。
自動車ジャーナリズムの第一人者が放つ大河ノンフィクション

■ 裏表紙コピー
地球が生んだ史上最大の産業、自動車。ゼネラルモーターズを抜き去り、その頂点に立ったのがトヨタ自動車である。世界を席巻した生産方式、ハイブリッド カーに代表される技術力など、その強さの源泉は豊田佐吉・喜一郎親子の遺した“発明家”の遺伝子にある!自動車ジャーナリズムの第一人者が放つ渾身のノン フィクション。

発売日:2009年4月
出版社:文藝春秋
単行本:359ページ
ISBN978-4-16-763907-5

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Posted in 02 文庫・新書.


週刊誌のタイトル

 週刊誌でいつも感心するのが、タイトルです。これを付けるのが編集長の仕事です。筆者は仮のタイトルを提案することができても、それを通す権限はありません。

 私も「日経ビジネス」発行人をやっていた当時、タイトルはすべて編集長に任せてありました。同じ週刊紙とはいえ日経ビジネスは90%以上が直接販売の年間契約読者であるため、号あたりの販売部数に一喜一優することもなく、より正確に記事に合ったタイトルをつけがちです。結果的にはどうしても固いものになつてしまいます。 しかし一般の週刊誌はそうはいきません。羊頭狗肉と冷やかされようが、読者は新聞広告や電車の吊るしで見たタイトルで買うので、付けるほうも必死でしょう。

 縁があり4月2日号と4月9日号に連続して、週刊文春に寄稿しました。2日号は同誌の創刊50周年記念号と銘打ったもので、特集は「私はそこにいた 重大事件の目撃者」でした。編集部からの注文は、「発売日がちょうど日産とルノーの提携10周年に当たるので、その舞台裏を描いてほしい」。

 両社の提携は私も関与していたので、裏の裏まで知り尽くしています。私が渡した原稿に編集長が付けたタイトルは「ルノーかフォードか?日産社長は確実なカネ選んだ」でした。経営の基本は「明後日(あさって)の夢よりも、明日の米」です。要は足もとがしっかりしていなければ、夢を語れないということです。原稿では最後に「日産は倒産するかどうかの瀬戸際にあります。従って不確実な明後日のカネ(フォード)より、あす確実に手に入るカネ(ルノー)を優先すべきです」とアドバイスした書いてあります。編集長はそこからとったのだと思います。

 9日号は15日発売の「トヨタ ストラテジー」の終章のエッセンスです。単行本では400字詰め原稿用紙でで30枚ほどありましたが、週刊誌では4ページに収録しなければなりません。大雑把に行って半分近く削らなければなりません。削るのは私の仕事です。何度も何度も読み直して、残ったのが世襲の問題です。トヨタの豊田家の世襲に関してマスコミは、さしたる批判もなく、礼賛しました。それに私は違和感を抱き、出だしで「マルデNHKの大河ドラマを見ているようだった。トヨタの社長交代のマスコミ報道である」と書いた。これから編集長は、「トヨタ、世襲礼賛報道に異議あり」と付けたわけです。

 トヨタは紛れもなく豊田家が創業した会社ですが、今や世界一の自動車メーカ^ーであり、日本を動かすほどの影響力を持った会社です。会社は社会の公器である以上、もっとも相応しい人を選ぶべきであろう。結果的に創業家の人が選ばれることもありえます。新聞はその辺のことについてまったく触れていない。だから「異議あり」のタイトルになったのです。

3月31日

 

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週刊文春の特集に寄稿

例年より早く桜の開花宣言も出て、春はもうすぐそこまできています。表参道の欅は、細かい枝が網のように元気よく空に向って交錯しています。巨木の武骨な幹と毛細血管のような梢は対照的ですが、四階の事務所から下を見ると、足もとのつつじの周りのチューリップが花咲いています。つつじが咲く頃には、ケヤキの若葉が反対側のビルを覆い隠し、軽井沢状態になります。

4月26日発売の週刊文春4月2日付けの50周年記念号の特集「50大事件の目撃者」に日産とルノーの提携の裏話を書きました。当時は日経ビジネスとノンフィクション作家の二足のわらじを履いていました。改めて原稿を読み直してみて、歳月が経つ早さに驚かされます。

今回は1ページですが、翌週にはトヨタ・ストラテジーの最終章のエスセンスを掲載します。こちらは4,5ページになるかと思います。

米ビッグ3の再建に絡んで月末には米政府の方針が出されます。米連邦破産法の申請か、それとも支援の継続化、予断を許しません。この問題についてテレビ東京の「ワールド ビジネス サテライト」カラ取材を受けました。たぶん31日の放送になるかと思います。

テレビ東京の放送時間は夜の11時からです。米国の方針次第では米国の経済、ひいては日本経済にも大きな影響が出ます。私たちにとって決して対岸の火事ではありません。時間のある方はチャンネルを回してください。

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