明けましておめでとうございます。
年末年始も欠かさず、朝のウォーキングを続けています。表参道にいるときは、真っ暗な朝5時半ごろ出かけ、途中でラジオ体操の会場立ち寄ります。明治外苑コースを選んだときには、絵画館前の会場に行きます。この会場には春や秋の季節の良い時期は、100人近く集まりますが、今の季節はまだ6時半といっても薄暗く、しかも寒いせいか、2、30人に減ってしまします。
絵画館前のラジオ体操の特徴は、NHKの体操が終わると、「外苑体操」という独自の体操をすることです。ラジオ体操はアナウンサーの掛け声に合わせて体を動かすので、問題はありません。外苑体操はを出し、参加者はそれに合わせて体を動かします。
年末年始はリーダーが帰省したのか、海外旅行にも出かけたのか、会場に現れませんでした。ラジカセを使ったラジオ体操は問題がありませんが、外苑体操になると、掛け声をかける人がいないため、ものの見事てんでんばらばらになってしまいます。多分、ラジオを消してラジオ体操をやっても同じだと思います。
たかがラジオ体操ということなかれ。企業も同じです。リーダーのトップが大きな声で掛け声をかけなければ、組織はばらばらで動いてしまいます。私は一昨年上梓した「トヨタ・ストラテジー」の中で次のように書きました。
「企業の隆盛はひとえにトップの力量にかかっている。ビジネスは戦争であり、社長はその最高指揮官である。社長の仕事はたった一つ。社員に目指すべき目標を示し、行動に移すことである。企業言う大きな集団をまとめて戦争するには、末端の戦士にも分かるような目標を示さなければ、集団は単なる烏合の衆と化してしまう」
ラジオ体操と企業経営を比べる気はありませんが、共通するのは、リーダーがいなければ、ばらばらになってしまうことです。外苑体操はリーダーが大声を出すことで、参加者をまとめ上げます。企業のトップの大声とは、社員をビジョンを示し、自ら先頭に立って走り出すことです。
政治の世界も同じです。菅内閣の支持率が低いのも、日本という国を、どうしていくのかという具体的なビジョンを示せないからです。「最小不幸社会の実現」のスローガンでは国民はだれも付いていきません。