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嵐のような10日間

 先月末から今日まで嵐のような10間でした。トヨタのリコール問題でレキチャー、原稿依頼、テレビ・ラジオ出演、コメント、対談、講演依頼が殺到したからです。

 その数はゆうに30社を超します。私は本来取材する側の立場の人間ですが、この10日間だけは取材される側の人間にな早変わりです。

 取材が殺到したのはトヨタが豊田章男社長の体制になってから、マスコミとの接触を断ってきたからです。いったいトヨタ社内で何が起き、リコールの問題にどう対処するかが分からず、「トヨタ・ストラテジー」を書いた小生に取材に来るわけです。

 そこで驚いたのが、海外もメディアが英ザ・エコノミスト、ファイナンシャル・タイムズ、CBSテレビを始め10社以上あったことです。CBSなどは9日にトヨタ社長の記者会見の流れでテレビ撮影のクルーが、そのまま表参道の事務所になだれ込んで、事務所を即席のスタジオに衣替えさせ、撮影していきました。

 海外メディアが殺到したのは、トヨタは一切口を閉ざし、だれも解説してくれる人がいないからです。グーグルで検索したところ、私がトヨタに関する本を英文で出版していることが分かり、アマゾンから急きょ取り寄せ、斜め読みしてきた社もありました。また日本人スタッフがこのブログを読んで、取材を申し込んできたところもありました。

 取材依頼はほぼ一段落しましたが、これから私の地獄が始まります。安請け合いした週刊誌や月刊誌の原稿を書かなければならないからです。10日余りで400字詰め原稿用紙100枚ほど書かなければなりません。そのあとにゲラチェックの仕事ガ待っています。

 24日と25日に米国議会でトヨタのリコールに関する公聴会が開かれます。ここでトヨタが対応を一歩間違えば、問題はさらに大きくなるでしょう。

 依頼された原稿はすべて署名入りですので、忙しいかといって手を抜くことはできません。しかし考えてみると、これが私の本来の仕事なのです。

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